【リピートしない理由ってなに?】失客データから探る美容室のリピート対策とは

美容室や理容室などにおける『集客』は多くの経営者の悩みであり、永遠のテーマであるとも言えます。その美容室が得意とする客層や営業手法によって、集客のために力を入れる媒体や情報発信内容を工夫する必要もありますよね。

そういった集客努力によってお客様が来店されたその後、『リピートされなかったお客様』の分析はしていますか?集客が頭打ちだと感じたり来客数に伸び悩んだら、リピートされなかったお客様の情報分析をしてみると、サロンの現状を見直すことができ、リピート客を増やすヒントが見つかるかもしれません。
今回は、『リピート状況の見直し』と『リピート対策』について深堀りします。

来店客のリピート状況を把握する

リピート状況把握のポイントとは?

お客様のリピート状況を把握するうえで見るべきポイントは、大きく分けて2つあります。

1.初回来店後の来店状況
初めてご来店されたお客様のその後の動向は非常に重要で、初回のみ来店で数ヵ月経っても再来店されない場合はそのまま失客になる可能性も高く、集客にかかるコストがかさむ原因となります。
それを防ぐためにも施術や接客の時間を通常よりも多く確保し、お客様が満足し安心される工夫を実施する必要があります。

2.複数回来店履歴があるお客様の来店状況
「複数回来店がある」と一言で言っても、「2回来店」「3回来店」「4回以上の来店」では質が全く異なります。
4回以上来店されているお客様はサロンへの信頼が厚くなっていると言えますが、2~3回の来店ではまだ様子を見ている段階です。その時々のお客様の段階に合わせた接客をすることで、次の来店へと繋げることができます。

お客様のリピート状況把握の基本としては、来店された日を基に次の来店目安を決め、そこまでに来店されなかったお客様が、『リピートされなかったお客様』ということになります。

▶次の来店目安とは・・・
サロンの施術方針やお客様のヘアスタイルによって、来店目安となる周期は変わりますが、
基本的には、<1ヶ月、2か月、3ヵ月、4ヶ月、5か月、6ヵ月>と来店周期を定め、来店されなかったお客様を『失客』とみなします。

例えば、美容室における3か月間の全国平均失客率は新規客で70%、既存客で30%前後と言われています。同時に、新規来店数がこれよりも上回らなければ、売上は下がり続けることになります。
そのため、この数字よりも自分のお店の失客率が高ければ、今すぐ対処する必要があるといえるでしょう。

失客となったお客様の傾向から、リピート率低下の原因を探る

失客となったお客様の傾向を導き出すことで、リピートされづらいお客様や苦手とするお客様の傾向を把握することができます。
さらに、サロン総計とは別にスタッフごとの集計を行うことでスタッフ別にも傾向を知ることができ、より細かい分析ができます。スタッフごとに傾向が違うのであれば、スタッフのスキルアップで問題を解決することができますし、スタッフごとに大きな差が無ければサロンとしての集客方法を見直すことに力を入れる方が早い解決となることがあります。

分析にあたっては、もちろん失客だけではなく全体の集客結果とリピートに繋がったお客様の数も踏まえたうえで、バランスが悪い部分を解消することで問題解決に近付きます。同時に、失客したお客様の傾向が分かると、接客における対策を計画的にしやすくなるのも事実です。お客様の傾向の集計・分析をしてみましょう。

<傾向の分類例>

  • 性別
  • 年代(10代、20代、30代・・・)
  • 職業
  • メニュー
  • 単価

これらの情報を来店月ごとに集計すれば、傾向を導き出すことができます。その他にも、失客したお客様の特徴が見つかればその部分が強化するポイントであったり、軌道修正すべきポイントということです。このような方法で、具体的な傾向が分かれば対処しやすいですが傾向が導きだせなかったり対処法が分からない場合はどうすればいいでしょうか・・・?

リピートされない原因とは?

お客様がリピートしない理由

ここまでは、サロン側で確認できるリピートしないお客様の分析方法をご紹介しました。
次に、お客様にリピートしない原因をヒアリングした結果をご紹介します。

お客様がリピートされない原因は、実は「なんとくなく」が一番の理由なのです。

「なんとなく」って?!特に理由がないの?!と思うかもしれません。しかし、その「なんとくなく」を深掘りしてみると・・・

・悩みが解決しなかった
・アフターフォローがいまいちだった
・次に行く理由が特にない
・イメージした仕上がりにならなかった
・料金が高い
・スタッフの技術が低い
・スタッフの対応が良くない
・店内の居心地が良くない
・自宅から遠い
・待ち時間が多い

という様々な声が集まりました。
漠然とした「なんとなく」という言葉の中にも、そこに繋がる何等かの理由があるのです。
では、これらの声を受けてサロンで対処できることを次からご紹介します。

リピートされるためにすべき接客

ここからは、通常であれば失客率が高くなりやすい最も力を入れるべき『新規のお客様』が来店されてから、リピートしたくなるサロンになるためのステップをご紹介します。

1.お客様が美容室に行く理由

お客様が美容室へ行くのは、悩みを解決するためです。単に髪を切ったり、さっぱりさせる、ということが目的ではないということ。お客様の抱える悩みがその美容室で解決されれば、料金が高くてもリピートされます。

ここで重要なのが、新規来店の際はお客様にとっても美容室にとってもどちらも相手の情報がありません。それを忘れずに進めましょう。

初めての美容室に行く時、お客様は不安な気持ちで来店されます。
「本当に大丈夫だろうか。」「思っているようになるだろうか。」「追加メニューで高くならないだろうか。」「美容師さんと合うだろうか。」など、漠然とした不安があります。

美容室側もまた、これまでの施術履歴や髪質の特徴などお客様の情報が無い中でその日のオーダーをヒアリングしますが、初対面でお客様に全てを話していただくことはなかなか難しいものです。お客様は、悩みがあっても正確に伝えられなかったり言えなかったりするものです。その日のオーダーと、長年持っているお悩みは違うということもよくあります。しかし、お客様は「プロだから分かってくれるだろう。」と思っていたりします。

お客様に満足していただくためには、この「知らないこと」「分かってくれるだろうという思い込み」を無くす必要があります。

2.カウンセリングを丁寧に行う

最初のカウンセリングは特に力を入れ、時間をかけて丁寧にしっかりとヒアリングしましょう。
お客様がなかなか言葉にできないことや潜在的に秘めていること=「こんな風になりたい」という思いをすくいあげ、プロとして言葉にしてご本人と共有することでお客様も話しやすくなり、情報を多く聞き出すことができるようになります。

お客様との自然な会話の中で多くの情報を得られれば、お客様を緊張させずに済むのでベストですが、会話の中での聞き出しが苦手な場合は、ヒアリングすべき項目はリスト化しておいたり、事前アンケートを作っておくのもオススメです。

実際の施術では、お客様の髪の状態やコンディションによって施術できること、できないことがあるでしょう。それもお客様にきちんと伝えます。その上で、今現在可能な施術内容と仕上がりのイメージを予め共有し、理解していただくことが重要です。
今回の仕上がりと、さらにその次来店されたときに可能になること、その次と重ねることで元々なりたかった自分を実現することが可能になることを伝えれば、お客様は「今日叶わないがっかり」だけで終わることはありません。

そのためには、『今後に期待していただく努力(技術)』と『丁寧な説明』が必要です。

ただし、相手は髪のプロではありません。初めての美容室で緊張もしているでしょう。情報を伝えすぎても混乱したり、難しくて分からなくなったり、気まずい気持ちになってしまうことは避けなければいけません。

伝え方はシンプルに、耳から伝える情報だけで伝わりにくいなら、イメージしやすいような例やイメージを絵に描いて見せると親切さも伝わるかもしれません。

そして、いよいよこれに伴った技術を提供します。

3.満足度を高めるアドバイス

施術後は、ヘアスタイルや髪を綺麗に保つための自宅でのセルフケアのアドバイスをしましょう。
そして、今回の施術後から次回来店タイミングまでの髪の変化を伝え、次回の施術内容のオススメを伝えます。髪をより美しく、理想の状態へと近付くイメージをさせることで、お客様の満足度を高めつつ美容室への期待値も高めることができます。

アフターフォローとしては、サンキューメッセージやフォローメッセージを送付し、サロンに来店していない時間もお客様に寄り添っていることを伝えましょう。メッセージの中には、アドバイスの他にも季節や来店周期に合わせたポイントなどを記載することで、「ザ・DM」感の無い温かみを伝えることができます。

4.店内を過ごしやすい環境にする

初めて訪れた美容室で、「居心地が良くない」と感じるとリピートされにくいことがあります。
人それぞれ、人間関係の距離の詰め方にはスピードやタイミングがあります。そのため、美容師の悩みの一つに「お客様との会話」というものもよく上がります。スタッフも会話のプロではないので、盛り上がる話ばかりではありませんよね。

お客様でも、話すことが大好きな人もいれば静かに過ごしたい人もいます。その日の気分にもよるかもしれません。これも初めて来店されるお客様では分かりませんが、そんなことばかり気にしているとスタッフも気疲れしてしまいますよね。

まずは、お客様にリラックスしていただきやすい環境をつくるためには、楽しい会話よりも店内の居心地ををよくするということで、BGMや電子書籍の活用、こだわりのお茶のサービスなど、直接会話としてのコミュニケーションだけではない、トータルサービスとしてできることを工夫してみましょう。

美容師として必要なのは雑談力ではなく、技術はさることながらプロとしてのカウンセリングのトークとアドバイスのトークです。それ以外のものは、環境を整えることでその空間にいることの満足度を高めることが可能です。

  • BGMは、周りの余計な会話や雑音をマスキングする効果があったり、無言でもお客様に気まずさを感じさせない空間づくりに役立ちます。
  • 電子書籍は、閲覧できる雑誌や書籍の種類が何百種類とあるため、年代や趣味を問わずお客様自身で好きなものを選びやすく、充実した時間を過ごしていただけるようになります。
  • お茶などの提供するプチサービスもこだわってみると、サロンのコンセプトをより深く感じていただけたり、ちょっとしたサプライズのように喜んでいただけます。

リピート対策とは?

1.来店されるお客様を選ぶ

集客手段として、クーポンを使った割引はメジャーな手法です。特に、最初は多くのお客様に来店してもらいやすくするために値引きをすることは1つの有効な方法です。しかし、それをやり続けるとクーポンや安さで惹かれるお客様ばかりを集客することになってしまいます。

割引が好きなお客様は、「安ければどこでもOK」という客層であることも多いです。すると、クーポンがなくなったり値引き率が低くなると、そのお客様にとって一番の来店動機である「お得感」が失われ、その美容室から足が遠退きやすい傾向があります。

ポータルサイトを利用しての集客は、ライバル店の多さで割引率を上げてしまいがちですが、惑わされず自分の美容室の価値を守りましょう。すると、美容室のレベルにあったお客様が来店してくださるようになり、結果としてリピート率が高まるようになります。
また、ターゲティングがうまくいっていない場合でも、ポータルサイトのチカラである程度の集客はできるかもしれません。しかし、自分の美容室の特徴を明確にしていないと、多くのお客様が来店されても本来集客していきたい・得意な層のお客様を獲得できない可能性があり、そうなるとリピートには繋がりにくいでしょう。だからこそ、自分の美容室の特徴や得意なことを打ち出して明記することで、来店してもらいたいターゲットを見極めていくのが大切です。

例えば、
・男性メインで当日予約も可能
・カラーが得意/カラーの種類が豊富/カラーデザインに自信有り
・30~40代の女性の髪の悩みが増え始める時期に、髪を健康にする施術が得意
など。

さらに、きちんとターゲットを決めることで、そのお客様層に合わせた施術・サービス・店内空間へと絞り込んでいくことができます。すると必然的に、これらにマッチするお客様が訪れたとき、居心地の良さやサービスの充実感を感じて、満足度が上がります。

 

2.絶対に必要な一言

サロンをリピートしない理由に、「次回来店を勧められなかった」というのが意外と多くあります。「ぜひまたご来店ください。」と言われなかったというだけで、次のきっかけを無くすことがあるのです。お客様はその一言を実はとても大事にしており、印象に残るのです。帰り際に一言伝える事で、特別な感情が芽生え歓迎されている気持ちになります。

帰り際には、次回予約を必ず確認しその場で予約を取らなくても「またお待ちしております。」という言葉を必ず伝えましょう。

また、ショップカードやスタイリストの名刺をお渡しすることも、デジタルの時代にアナログではありますが効果的です。何もお渡しするものが無いよりは、サロンの一部を持ち帰る気持ちになり、思い出すきっかけにすることができます。ショップカードに来店ポイントを付けたり、写真付きの名刺などは、捨てられにくいので、お客様の手元に残りやすくなります。

3.リピートを斡旋する対策

●顧客リストの見直し
来店周期から失客してしまう可能性が高いお客様をリストアップし、メッセージを送るなどサロン側からのアクションを起こします。来店のきっかけをつくることが必要です。

●情報発信
SNSが普及している現在は、情報発信がいつでも自由にできるようになりました。一度来店されたお客様にサロンで行っているSNS(Instagram/Twitter/Facebookなど)をお知らせし、フォローしていただくことで、サロンからの新しい情報を届けることができます。
わざわざ探しに行かないと見れないホームページやポータルサイトの情報より、SNSの方がお客様にとって身近なので来店に直結する情報以外にも、役に立つ情報やトレンド情報などを発信することでサロンへの関心が高まり繋がりを持ち続けることができます。
これらに加えて、DM配信を行えばリピートのきっかけが作りやすくなります。

●リピートに応じて特典
新規来店のお客様が施術やサービスに満足したあと、次回来店する際の特典があると他の美容室を探す可能性は各段に低くなります。
来店ポイントの他、来店ごとのサービスを設定するのも具体的なイメージがしやすくオススメです。例えば、
・2回来店で、トリートメントサービス
・3回来店で、ホームケアプレゼント
・4回来店で、施術10%Off   など

重要なことは、次回来店までの期間を決めておくことですが、ここで美しさをキープするためにサロンがおススメしたい来店周期をつくり出し、ある意味「お客様の教育」ができれば、信頼関係を結びその後のリピートも継続する可能性が高まります。


まずは、お客様の失客状況を分析し、顧客リストを見直すことからはじめ、リピート率を上げていきましょう。
集計や分析は、POSレジシステムを活用すれば手間や時間をかけずにいつでもその結果を確認することができます。情報がすぐ手に入ることでサロンの課題発見が早くなり、対策も立てやすくなりますよ。リピート対策に、ぜひ便利なシステムをお試しください。

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