コラム

2020.6.2
2020年5月25日、日本全国で緊急事態宣言が解除されました。しかし、またいつ感染が広がるか分からない状況は変わらず、「緊張感を緩めてはいけない」という掛け声のもと、新型コロナウイルス感染症発生前の生活に戻るには、まだ時間を要しそうですね。自粛と共に、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、特別定額給付金として一人あたり10万円が給付されることになりましたが、人々は10万円の給付金やお金をどこに使うのでしょうか? 1.お客様は戻るのか   来客数が減りながら営業自粛要請の狭間で営業か休業か悩まれ、経営面でのご苦労や、営業されても時間短縮にされたり衛生管理の徹底やスタッフのモチベーションキープなど、メンタル面でのご苦労も続いていらっしゃると思います。しかし、第二波の心配はありながら、全国的に緊急事態宣言が解除された今、理美容室のお客様なら、外出自粛の間に季節も変わり髪も伸び放題で、そろそろカットやお手入れしたい欲が増しているのではないでしょうか? そんな来店増加が見込まれるこの機会に、店販へ一層の力を入れてみるのはいかがでしょうか?店販なら、お客様の滞在時間を増やすことなく、売上にプラスアルファ―することができます。 2.自粛明けのサロン来店ラッシュで店販売上アップの可能性大   外出自粛明けで、想定されるニーズの高まり、店販商品の準備はもちろん、在庫管理状況は常に正確に把握できていますか? サロンのファンであるお客様なら、きっとあなたのサロンを応援したいと思っています。クラウドファンディングをされたサロンもあるかと思いますが、「お気に入りのお店を応援したい」と様々な業界でお客様が寄付をしたり、「自粛明けには行きたい」という声が多く挙がり実際の行動にも繋がっています。 サロンで取り扱っているサロン専売品をいつもは買わない方でも、こんな機会だからこそおススメすれば、お客様は自宅でワンランク上のホームケアをするきっかけを得て美しさをキープしやすくなり、サロンは収益がアップ。気に入っていただければ、今後の継続購入にも繋がりますよね。普段のカウンセリングでお客様の髪質・状態を把握しているからこそ、自信を持って店販強化に取り組みましょう。 そんなとき、在庫把握ができていないと、せっかくの販売機会を失ってしまうことになります。 3.在庫管理をシステム化すれば、急な店販増加でも
2020.5.21
美容室の集客方法は、どにようなものを利用していますか?ポータルサイト、チラシ、紙媒体、ホームページ、SNS、口コミなど、方法は様々です。数ある美容室集客方法の中で、今回は『SNSでの集客』についてまとめます。 1.SNSの重要性 SNS時代と言われる近年は、莫大な広告費をかけなくてもSNSによって情報が拡散され、美容室・美容サロンの集客につなげることが可能です。最新データによると、国内のSNS利用者数は、以下のようになっています。 SNS利用者数では、LINEが単独1位を数年間キープしていますが、Instagramは、2016年から2019年までに利用者数が3倍に急増しました。10代と20代の若年層では、SNSの利用率・利用時間ともに他の年代よりも高く、何かを調べたいとき、検索サイトではなくSNSを使って情報収集をしているというニュースもあるほど、SNSは、一般的に浸透しています。SNSの良さとしては、何より最新の情報を簡単に数多く得ることができます。特に、SNSは写真画像の数も多いため、美容室・美容サロンに通う美意識の高いお客様は、SNSを有効活用し情報収集や発信をしている傾向があります。 では、美容室・美容サロンがSNSを運用するにはどのサービスが合うのでしょうか。アクティブ利用者数の多いそれぞれの特徴をみていきましょう。 2.主なSNS(ソーシャルネットワーキングサービス) 1)LINE 日本でスマホを持つほとんどの人がスマホに入れているSNSアプリです。メッセージとタイムラインの2つを利用でき、ビジネス用の「LINE@」は、無料からはじめることができます。利用者の幅広さと多さが一番のメリットで、キャンペーンのメッセージなど登録した人全員へ一斉配信することができます。日々の利用率は約70%と言われており、よく利用されているため、美容室スタッフもお客様もLINEの扱いに慣れています。そのため、手間をかけずに登録をしてもらうことができ、送ったメッセージも読んでもらいやすいというメリットがあります。 2)X(旧Twitter) X(旧Twitter)は、半角280文字(全角140文字)以内のワードや画像、URLを発信できるSNSです。情報発信や検索という点で圧倒的に利用者数が多く、特に10~20代での利用者が多く男女共に利用されています。リアルタイム性が高いため、ゲ
2020.5.18
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府から全国に緊急事態宣言が発令され早一ヵ月。地域によっては緊急事態宣言解除の検討もされていますが、余談を許さない状況が続き、感染者が出ている都道府県では、美容室・美容院・ネイルサロン・まつエクサロン・エステサロン・リラクサロンなどのサロンも休業や時短営業の要請が延長される事態が続いています。営業されている場合にも、「不要不急の外出自粛」により来客数や受け入れ客数が減少しながら、感染防止対策に気を使われたり、お店を存続させるために様々なアクションや工夫をされ、未来に向けて試行錯誤されているサロンが多いことと思います。 営業再開後にお客様が戻られる日は必ずやってきます。Bionly Blogでは必ず訪れる営業再開に向けて、通常営業時では後回しにしがちな大切なこと“今だからこそしておくべきこと” を、ご紹介していきます。 【第4回】今がチャンス!面倒な作業を進めてみよう 接客時間が少なく、自由に使える時間がまとめてとれるこのタイミングで、「気にはなっているけど、手間がかかる…」と躊躇していた作業に取り組んでみませんか?顧客に対する来店誘導のアクションは、今は起こしにくいタイミングですよね。そうなると、店内業務を効率的且つ便利にすることを見直すのが一番です。レジやカルテ、予約システム、メニューの見直しもありますが、おススメは、在庫管理のシステム化です。 なぜ、在庫管理? 「在庫」は、商材に形を変えたサロンの資産です。仕入れたものを店販として販売できれば利益が出ますし、施術にも使用するものであるため、在庫を切らすとお客様の要望に応えられなくなってしまうこともあります。随時、正しく管理することが非常に重要です。在庫管理をシステム化するとなると、導入時に初期設定として膨大なデータ登録が必要になります。そのため、「通常営業時には時間がとれず、なかなかシステム化へと移行できない」という声も多くあります。しかし、アナログな在庫管理は、時間も人手も取られる負担の大きな作業です。システム化することで、在庫管理を行うためのフローが整い、スタッフへの教育もしやすく、作業効率アップに繋がります。 ●在庫管理の重要性については、こちらの記事もご参照ください在庫管理の重要性とは?/Bionly blog POSレジを導入するときがチャンス サロン業務を効率的且つ
2020.5.15
皆さんの美容室では、店舗販売、いわゆる店販に力を入れていますか? 店販は、施術時間を増やさなくても客単価を上げることができるということで、力を入れたいと考えられる経営者の方は多いと思います。しかし、多くのスタッフさんは、店販に苦手意識を持っているかもしれません。今回は美容室で店販をする意義とその重要性について整理してまとめていきます。 1.店販の重要性 美容室での店販のメリットを整理してみましょう。 ・店販は売上上限がない 施術での売上は、お客様のその日のご希望によって施術金額が決まるため、予約段階で施術に必要な時間を確保するでしょう。グレードアップは可能として、予約の入り方では追加時間が取れないために、追加メニューが入れられない場合があります。美容室の席数や稼働人数によって、上限がある程度決まってきます。 店販では、施術中にお話しをして、気に入っていただければ購入してもらえるため、追加の時間を取らずに売上を上げることができます。 ・リピートに繋げやすい 専売品も多いので、店販を気に入っていただければ、「このお店に来ないと買えない」ということで、店販の購入はもちろん、サロン自体へのリピート率もアップします。自宅でも美容室の店販を愛用していただくことで良い状態をキープできるようになると、お客様の満足度は上がり、美容室をリピートしていただくきっかけにもなります。 2.押し売りではない、店販の意味 店販というと、「押し売りになる・されるのが嫌」と思うスタッフさんやお客様もいらっしゃると思います。しかし、本当にそうでしょうか?確かに、唐突に店販の話ばかりとなると、お客様は購入する気持ちになれないかもしれません。 お客様に店販品の良さを知っていただくためには、美容師自身が納得しておすすめできるものを信頼していただいたお客様へお悩みに合わせてさり気なく、おすすめしてみることが大切です。 信頼しているスタッフさんに店販をおすすめされれば、購入意欲も高くなります。お客様が店販を購入してくださるということは、スタッフとサロンへの信頼の証ともいえます。 3.店販紹介のポイント スタッフさんは、皆、美容のプロであり、豊富な知識を持っていることでしょう。しかし、その知識をすべて伝えても、お客様にとっては分かりにくく、魅力を感じていただけないこともあります。大切なのは「理解していただく」こと
2020.5.1
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府から全国に緊急事態宣言が発令されました。理美容室は休業要請対象外、エステ・ネイルサロンなどは広さによって異なる対応(※)となりましたが、「不要不急の外出自粛」ということもあり、開店していても来客数の減少は免れない中で、通常よりも清掃面やコミュニケーションに気を使われたり、時短営業にされたりと、工夫をしながらなんとか営業を続けられるサロンもあることでしょう。また、感染拡大防止はもちろんサービスの特性・来店状況などを鑑み、休業を選択する店舗も増えています。国からの保証や感染終息の目途もつかない今、先行きは不安なこととお察しします。 しかし、営業を再開し、お客様が戻られる日は必ずやってきます。Bionly Blogでは必ず訪れる営業再開に向けて、通常営業時では後回しにしがちな大切なこと“今だからこそしておくべきこと” を、ご紹介していきます。 (※)エステ・ネイルサロンなどは1,000㎡超の大型店は休業要請、1,000㎡以下の場合は使用停止・開催停止の協力依頼、100㎡以下の施設は営業時の適切な感染防止対策の徹底が依頼されている 【第3回】コミュニケーションツール・SNSの有効活用 サロンがお客様とコミュニケーションを取る機会といえば、一番は来店されたときですよね。しかし、今、休業を決断したサロンはもちろんのこと、例えお店を開けていても外出自粛の影響で来店者数は激減していることでしょう。こういった機会に技術力を磨いたり、知識勉強をされるスタッフさんも多いとは思いますが、接客機会が無くなると、スタッフの頑張りやお客様に対する想いをどこに向ければ良いのか悩まれることもあるかもしれません。サロンで導入しているシステムや、SNSなどを活用して上手に情報発信をしませんか? 1、SNSの活用 「ステイホーム」ということで、自宅にいる時間が増えSNSを利用する時間が通常より増えているようです。スタッフ自身も普段はサロンワークが忙しく、なかなか時間が取れないといった場合でも、この機会に情報発信をはじめたり、強化してみるいい機会ではないでしょうか。いざ「始めてみよう!」と思っても、きっかけが無いとなかなかスタートできないSNSでの情報発信も、今のような時間に余裕がある時にスタートすれば、やり方を学び、重ねることで、段々とスピードも早くできるようになっ
2020.4.24
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府から全国に緊急事態宣言が発令されました。理美容室は休業要請対象外、エステ・ネイルサロンなどは広さによって異なる対応(※)となりましたが、「不要不急の外出自粛」ということもあり、開店していても来客数の減少は免れない中で、通常よりも清掃面やコミュニケーションに気を使われたり、時短営業にされたりと、工夫をしながらなんとか営業を続けられるサロンもあることでしょう。また、感染拡大防止はもちろんサービスの特性・来店状況などを鑑み、休業を選択する店舗も増えています。国からの保証や感染終息の目途もつかない今、先行きは不安なこととお察しします。 しかし、営業を再開し、お客様が戻られる日は必ずやってきます。Bionly Blogでは必ず訪れる営業再開に向けて、通常営業時では後回しにしがちな大切なこと“今だからこそしておくべきこと” を、ご紹介していきます。 (※)エステ・ネイルサロンなどは1,000㎡超の大型店は休業要請、1,000㎡以下の場合は使用停止・開催停止の協力依頼、100㎡以下の施設は営業時の適切な感染防止対策の徹底が依頼されている 【第2回】コストの見直し 新型コロナウィルス感染症による経営への影響は、数か月に及ぶ収益減をはじめ、感染防止対策費等、金銭面で想定を超える影響が出るものと予想されます。また、その影響の終息も見通しすら立たない中、サロンを維持することを最優先に考えたとき、やむを得ない支出もありますが、現状かけているコストの中で何を削減できるか、という点でコストを見直されることは自然なことでしょう。 その時、コスト削減の対象として早い段階で候補に挙がるのが「広告費」ではないでしょうか。ただ、広告費を削減した場合、通常営業再開後の集客に大きな影響が出てしまっては、それもまた問題ですよね。すぐに広告をやめるのはもちろん難しいですが、今後広告に頼らず集客ができるよう基盤作りをはじめてみてはいかがでしょうか。 1、自社WEB予約システムの導入   ポータルサイトで集客を行い、そのWEB予約機能を利用して予約受付をしている場合、広告掲載をやめてしまうと同時にWEB予約の受付ができなくなってしまいます。このような場合、結果的に予約を受けるための最低限の固定費が上がってしまいます。自社でWEB予約機能を持つことができれば、その心配はありませ
2020.4.17
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府から全国に緊急事態宣言が発令されました。理美容室は休業要請対象外、エステ・ネイルサロンなどは広さによって異なる対応(※)となりましたが、「不要不急の外出自粛」ということもあり、開店していても来客数の減少は免れない中で、通常よりも清掃面やコミュニケーションに気を使われたり、時短営業にされたりと、工夫をしながらなんとか営業を続けられるサロンもあることでしょう。また、感染拡大防止はもちろんサービスの特性・来店状況などを鑑み、休業を選択する店舗も増えています。国からの保証や感染終息の目途もつかない今、先行きは不安なこととお察しします。 しかし、営業を再開し、お客様が戻られる日は必ずやってきます。Bionly Blogでは必ず訪れる営業再開に向けて、通常営業時では後回しにしがちな大切なこと“今だからこそしておくべきこと” を、複数回にわたってご紹介していきます。 (※)エステ・ネイルサロンなどは1,000㎡超の大型店は休業要請、1,000㎡以下の場合は使用停止・開催停止の協力依頼、100㎡以下の施設は営業時の適切な感染防止対策の徹底が依頼されている 【第1回】各種業務のシステム化 サロンでの業務は接客の他に、集客に向けた顧客管理、在庫管理、売上・顧客分析など多岐に渡ります。思わぬ時間ができてしまった今、カルテの整理や各種分析結果と時間をかけて睨めっこしたり…も良いかもしれませんが、せっかくなら業務効率化に向けてシステム導入を検討する時間も作りませんか? 1、カルテの電子化   「電子カルテって難しそう…」「そもそもパソコンが苦手だから…」と敬遠していると、紙のカルテは増える一方。いざお客様情報を確認したい時に分厚いファイルから探し出したり、定期的にカルテ整理を行う、そんな時間を少しでも削減できれば、確実に業務効率化できます。また情報がシステム化されていない場合、スタッフの記憶や感覚をベースに再来店時の接客・施術をしていたものが、数値や具体的な情報を予め確認できるようになるため、より確実度の高いサービスを提供することができるようになることで顧客満足度をアップさせることにもつながり、共有も簡単でスタッフ教育にも役立ちます。もちろん、導入直後は操作方法を覚えたり、過去のカルテを掘り起こす必要があったりと、大変な部分もありますが、慣れてしまえば
2020.3.15
みなさん、「ファンマーケティング」をご存知ですか? 不特定多数に対してサービス利用をアプローチするのではなく、一部の熱狂的なお客様に対してアプローチするマーケティング手法です。サロンの集客のために、あの手この手と考え、実行されていると思いますが、今回はターゲットを絞ったアプローチを行う「ファンマーケティング」について掘り下げていきます。 1.ファンマーケティングが重要視されている理由 ビジネスにおいて、全顧客の上位20%が、売上の80%を生み出しているといわれています。いわゆる「パレートの法則」です。そのため売上を効率的に伸ばすためには、顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを考え、実施するほうが近道といえます。 サロンに来店された全てのお客様は大切であり、未来のヘビーユーザーになる可能性は秘めていますが、常に全てのお客様にアプローチをかけ続けることは、時間も経費も大きく使うことになってしまいます。そこで、定期的に重要なアプローチをするターゲットの基準として、「売上上位20%」という線引きを決めるのです。 売上上位20%に入るお客様は、間違いなくあなたやあなたのサロンのファンです。ファンは、あなたのサロンに愛着を感じ、期待してくれる存在です。このファンを大事にするマーケティングアクションを、ファンマーケティングといいます。 ファンマーケティングを実施することによる効果は、ファンがその周りの人を巻き込んでくれることです。通常の広告宣伝では、不特定多数に向けた広告で、基本的には、一人一人に当たるか当たらないか・・・という戦法になります。口コミが最も強い広告宣伝と言われますが、ファンは、周りの人にも気に入ったサロンやサービスの良さを積極的に伝えてくれます。影響力の高いファンの行動が結果的に大きな広告宣伝効果を生むことになるのです。   2.情報を確実に届ける方法 アプローチしたいお客様には、DMやメッセージなどを配信することでしょう。しかし、お客様にはあなたのサロンからのメッセージ以外にも様々な情報やプロモーションが届きます。情報量が多すぎて、大切なメッセージも流されてしまうことがあるかもしれません。それは、新規顧客の獲得が困難になってきている理由の一つでもあります。 サロンが発信する情報を確実に受け取ってもらうためには、該当のお客様に対
2020.1.15
あなたは、自分の美容室と、他の美容室との違いは何かをすぐに答えられますか?さらに、お客様にとって、あなたの美容室をリピートしたいと思われるポイントは何でしょうか?今回は美容室にとって大事な「お店の強み」を考えてみましょう。 1.美容室業界の現状 まずは、現在の美容業界を表す数字をご紹介します。 平成30年度衛生行政報告例の概況によると、全国の理容所と美容所の合計は、約45万件でした。年々理容所は減少しているものの、美容所の増加は周知のとおりです。 空前の美容師ブームが去り、新たに美容師になる人は減っていますが、新規出店数は伸び続けています。増加する美容業施設1店舗の従業者は、「1人」が32.4%。「2人」が28.2%。「3人」が12.3%。「5~9人」が7.4%となっており、5人未満が全体の約8割を占めています。参照:美容業の実態と経営改善の方策(抄) 厚生労働省 一方、お客様がカットにかける年間支出は、10年前からほとんど変わっていません。しかし、パーマやカラーにかける支出は減っています。 10年前と比較すると、店舗数は、約2万5千店舗増加しており、美容室業界のお客様争奪戦に終わりは見えません。 小規模美容サロン美容室が多くを占める業界ですが、大手美容室であれば、資金力によりインターネットの情報サイトやクーポンなどを活用し、新規集客も安定した集客手法で幅広い客層を獲得し経営することが可能ですが、個人美容室では集客のために多くの資金を投入し続けることは容易ではありません。個人美容室では、新規集客に力を入れるのではなく、一度来店されたお客様をいかにリピートしてもらえるかが勝負です。 今回は、小規模美容室でも集客を効率的に行う方法をご紹介します。 2.美容室の方針 まず、タ―ゲットを絞りましょう。大きなところでは、年齢、性別を絞り込みます。 ターゲットとする顧客層を絞っておくと、集客がしやすくなります。お客様が美容室選びをするとき、条件を絞り込んだ方が、自分に合う美容室を探しやすくなるように、美容室側からしても多くの美容室に埋もれて選ばれるより、条件を絞られた中から選ばれる方がマッチしやすくなります。もちろん、ターゲットに付随する人が来店されることもあるでしょう。そして、ニーズに合わせたサービスが提供しやすくなることで、顧客満足度も高まりやすくなるというメリットもありま
2019.12.15
美容室経営をする上で、どのような数値を重要視されていますか?来店数、新規率、リピート率、回転率、来店周期率、など様々な視点があると思います。その中で今回は、リピート率について考えていきます。 1.リピート率とは まずはじめに、「リピート率」と「リピーター率」の違いを整理しましょう。 これまで1度でも来店したことがある全顧客のうち、当月リピート来店した人数や割合を測るための指標 当月来店した全顧客のうち、リピーターが占めている割合や人数を把握するための指標 美容室のリピート率、業界平均値はご存知ですか? 美容室のデータをまとめているサイトによると、90日間での全国の美容室のリピート率は下記のとおりでした。 既存客の平均リピート率:約70%新規客の平均リピート率:約30% 再来店顧客を多くすることで、コストを抑えて売上をつくっていくことができますが、分母を増やすことを目的に、新規集客のため、ポータルサイトやSNS、紙媒体などを使って集客に力を入れている美容室は多いことでしょう。しかし、新規のリピート率はあまり高くない傾向にあります。 2.リピート率を高める リピート率の計算方法は、下記のとおりです。当月リピート率(%)=当月リピート顧客数(人)÷累計新規顧客数(人)×100 さて、リピート率が平均より低かった場合、または目標値よりもリピート率が低かった場合、原因はどのようなことが考えられるでしょうか。なぜ、離脱客が多く発生してしまうのか、失客原因を明らかにすることが先決です。 一口にリピート率といっても、媒体毎に導き出すことも重要です。 例えば、・ホームページからの来店に比べて、クーポン付きのサイトからの新規客のリピート率が低い ― 理由・1回目で来なくなる ⇒ 初回クーポンが目当て・2回目以降で来なくなる ⇒ 自サロンの魅力が他サロンのクーポン以下と感じた ― 美容室の魅力とは何か?・仕上がりが良い・お客様にとって有益な情報を得られる・スタッフとのコミュニケーションが楽しい、居心地が良い・来店後にもお得な情報が届く(クーポンなど)・次に来店するきっかけがある              など このように、施術当日とその後のフォローにより、離脱させない対策が必要となります。お客様に「このサロンに行きたい」とリピートされるサロンになるためには、離脱する理由を無くし、お客様の
2019.11.15
サロンを経営するにあたり、集客や売上は常に気にされ、仕組みをつくられたり、改善を図られるサロン様も多いと思いますが、在庫管理はどれくらい重要視されていますか? 使われなくても消耗したり無くなったりはしないので、「在庫を切らさないようにだけはしておこう」という感覚で、サロンの在庫というものを考えていませんか? 今回は、後回しにされがちなサロンの「在庫管理」に注目していきます。 在庫管理とは 当日の売上、今月の売上、また会社の現金はいくらあるかということは把握されていると思いますが、サロンの在庫はどれだけあるか、年間や月初から月末にかけてどれくらい動いているか把握していますか? 在庫は、商材に形を変えたサロンの資産です。仕入れたものを店販として販売できればサロンに利益が出ます。「在庫」イコール「お金」とも言えますね。 扱う商材が多くなればなるほど在庫の管理は大変ですが、お客様の施術に使用する在庫も正確に管理できていないと、必要なとき、お客様の施術ができないという事態を招いてしまいます。そういった面からも、サロンの在庫の動きを常に把握するという在庫管理は必要です。 サロンの在庫の動きが小さければ把握もしやすいですが、在庫数の変動は大きい方が良いです。在庫数が動かないということは、お金として使えない資産を抱えているだけということになります。 また、それだけ施術や店販で使われていないということであり、お客様にサロンサービスが提供されていないということでもあります。サロンの在庫数の変動が大きいということは、それだけ多くの商材を使用したり店販により、お客様に多くのサロンサービスを提供できているということになります。いわば、在庫の出入りはサロンの健康状態を表すとも言えます。代謝の良いサロンでありたいですね。 サロンでの在庫管理のメリット 「無くなっては困るから」と余計な在庫を抱えていては、意味がありません。毎月の仕入れ数と販売・使用数が近ければ、過剰在庫を抱えることもなく、常に新しいものを使用することができます。食品等と比べれば消費期限は長いかもしれませんが、商品は経年劣化していきます。いつでも新鮮な状態のものを使用してお客様にご満足いただきたいものです。 利益は、売り上げたメニューや金額だけでは計算することができません。原価や在庫を踏まえた計算が必要となります。 売上原価を計算す
2019.10.15
2019年10月1日より消費税が8%から10%へ増税となりました。軽減税率が適用されるものもありますが、消費者に対する負担を減らすため、経済産業省からは、「キャッシュレス・ポイント還元事業」も打ち出されました。更に、2020年のオリンピックに向けてキャッシュレス推進の動きが日本中でも増々高まっていますので、今回は、「今さら聞けない!キャッシュレス決済」についてご紹介します。 1.キャッシュレス決済とは そもそも「キャッシュレス決済」とは、何なのか理解していますか? それは、現金の受け渡しなく決済が完了する仕組みのことです。 例えば、・クレジットカード・デビットカード・電子マネー(交通系ICカード、WAON など)・QRコードやバーコード決済(Pay Pay、LINE payなど)・モバイル決済(Apple Pay、おサイフケータイ など)があります。 日本では、現金での支払い率がまだ高いものの年々割合は伸びており、政府も2027年までにキャッシュレス決済比率を現在の2倍の40%程度まで引き上げることを目標に掲げています。出典:「キャッシュレス・ビジョン(経済産業省)平成30年4月付」 2.キャッシュレス決済導入のメリット・デメリット 【メリット】 1)現金を持ち歩かなくて良い 現金の持ち合わせがなくても美容室の利用できるということが最大の特徴です。購買意欲が沸いたものをその場で購入できるということは、プラスワンの購買に繋がりやすくなります。また、クレジット普及率の高い海外の方も利用しやすいでしょう。 2)スマートな支払い 計算をする必要もないですし、現金でのやり取りよりも、スムーズにお会計を済ませることができます。 3)ポイントが貯まる 消費者がキャッシュレス決済を利用をすると、利用した決済手段でポイントが貯まります。そのポイントも利用できたり、商品と交換できたりしますので、お得にお買い物ができます。 【デメリット】 1)利用できる加盟店が限られる 美容室側でも対応しているところと、そうでない店舗があります。   2)端末故障や接続不良 モバイル決済では、端末が故障したり、接続状況が悪いと利用できなくなってしまうことがあります。 3)セキュリティ システム管理される中で、情報の漏洩やスキミングなど様々なリスクを恐れ、利用しづらいという声もあります。 3.美