アルコール?次亜塩素酸?見直したいサロンの消毒方法

美容室やエステサロン、ネイルサロン、マツエクサロン等の美容サロンでは、コロナウィルス感染予防対策として出入口やセット面、カウンターなど、これまで以上に消毒回数が増えていることと思います。

サロンそれぞれで色々な消毒方法を実施されていらっしゃいますが、他店ではどんな風にしているのか気になりませんか?
というわけで他の美容室が何を使ってどんな風に消毒を行っているかを調査してみました。

どんな消毒方法が効果的?

  • 消毒のタイミング
    「毎回、お客様が帰られた後にセット面消毒を行う」がほとんど。「お客様が動くたびに行う」「宅配業者などが出入りした際にも行う」と回答された方もいらっしゃいました。
  • 使用している消毒剤
    セット面、タブレット:次亜塩素酸水
    入口(ドアノブなど):アルコール
    上記のように使い分けをしているサロンが多数でしたが、中にはすべて75%のエタノールで統一されているサロンも。
  • コロナ後スタートしたお客様に対しての対策
    「お預かりした上着は距離をあけて保管するようになった」、「お客様来店時に “手を洗ってもいいですよ!” と声かけする」、「客席ごとに消毒液を置いて、お客様が自由に手指消毒できるようにした」等、細かな気遣いをされている声も目立ちました。

その他、不織布マスクを配られているサロンも多数。マスクについては以前別の記事でまとめていますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
【美容室でのコロナ禍マスク事情】マスクに関するマメ知識をおさらい

【正しい消毒剤の豆知識】次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム

さて、消毒剤として使用しているサロンも多かった「次亜塩素酸」。
「次亜塩素酸」には、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムがありますが、具体的にはどう違うのでしょうか?ここで少しおさらいしてみましょう。

次亜塩素酸水

塩化ナトリウム水溶液を電気分解するなどして作られたもの。スマホやタブレットの画面やテーブル、ドアノブなど拭き消毒やかけ流しによる物品消毒には有効で、酸化作用によりコロナウィルスを破壊し無毒化させ、感染力を一定程度減弱させます。
アルコールのように少量をかけるだけでは効果があまり得られず、厚生労働省では下記の消毒方法が公開されています。
(1)十分な量の次亜塩素酸水で表面をヒタヒタに濡らす
(2)20秒以上時間をおいた後にきれいな布やペーパーで拭き取る

不安定な物質で紫外線によって分解されるので冷暗所に保管して早めに使い切る必要があります。

次亜塩素酸ナトリウム液

ハイターの原料である塩素系漂白剤等を希釈して作られたもので、強力な酸化力により殺菌効果が得られます。金属製品には向いていませんが、アルコール消毒が向かない下記素材については、次亜塩素酸ナトリウム液であれば消毒が可能です。

合皮レザー(※)、プラスチック、陶器、木部、クロスなど
(※本革は色落ちする可能性があるため、目立たない箇所でテストした上での使用をオススメします)


美容椅子、水回り機器などは次亜塩素酸ナトリウム液で、金属である鏡やシザー等はアルコールで消毒するのが良さそうですね。

正しい拭き消毒の方法

もうひとつ、知っておきたいのが正しい拭き消毒の方法です。
普段テーブルを拭くようにササっと拭くだけでは不十分。
拭き方によっては逆にウイルスを広げてしまう恐れもありますので注意が必要です。

  1. 手荒れ防止のため、手袋をします。
  2. 消毒剤を布やダスターなどにしみ込ませます。
    スプレーを使いたい場合は、布・ダスターの方に消毒剤をスプレーすることが重要なポイント!
    テーブル等に直接スプレーすると、ウイルスをまき散らしてしまう可能性が高くなります。
  3. 一方向に向かってしっかりと拭きます。
    汚れやウイルスを広げないようにするためには、往復拭きをしないことが大切です。
    面積が広い場所を拭く時は、上から下へ「コの字」になるように拭いていきます。
  4. 少し時間を置いて水拭きします。

お客様が帰られるたび、上記の拭き消毒を毎回行うのはとても大変かもしれませんが、しっかり消毒している姿を見せることでお客様の安心にも繋がるはず。「そこまでやっていなかった」という方はぜひ実践してみてください。

空気中のウイルス対策について

感染対策として消毒・換気はとても大切な要素ですが、湿度についてはどうでしょう?
ウイルスは低温かつ低湿度の環境下で活性化するので、加湿することが重要です。
飛沫したウイルスは、段ボールの表面では最長24時間、プラスティックやステンレスの表面では最長2~3日ほど生存するとのデータもあります。でも、きちんと加湿することで空気中に浮遊することなく水分の重みで落下するので、感染対策にはとても効果的!


風邪やインフルエンザを含めたウイルス感染対策としてはもちろん、お肌や髪の乾燥対策として、エアコンの体感温度を上げるため…美容&健康の視点から、年間を通して50%~60%を維持しましょう。
冒頭でご紹介したアンケートの結果、加湿器を置いていないサロンもいらっしゃいましたが、ここはぜひ設置をオススメしたいところです!

<注意!次亜塩素酸入り加湿器の使用について>
「ウイルス除菌に効果的」とし、次亜塩素酸水入りの加湿器を設置されているサロンも少なくありません。
しかし加湿器等による次亜塩素酸水の空間噴霧については、付着ウイルスや空気中の浮遊ウイルスを除去できるかどうかは国際的に評価方法が確率されておらず、推奨されていません。
また、人がいる空間で消毒効果を有する濃度の次亜塩素酸水噴霧は眼や皮膚に付着したり、吸入するととても危険なので注意が必要です。

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は消毒剤や消毒方法にフォーカスしてご紹介しました。色々な情報が飛び交い、何が正解かが難しいこともありますが、ご自身のサロンに合った正しい消毒方法を選択し、今後もしっかりと感染対策をしていきたいですね。


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