香りが心身の疲れを癒す!?知っておきたい香りの効果とアロマ生活のはじめ方

日々の仕事や生活の中で、忙しさに追われたり悩みやストレスを抱えることは、多かれ少なかれ誰でもありますよね。特に新型コロナウイルス感染症が広まり始めてからは、自由な外出もままならなくなり、自粛や制限に我慢の日々・・・。ヘアサロンの集客や、来店されても接客で気を遣うことが増えるなど、心労・疲労が蓄積しやすい毎日。そんな蓄積していくストレスをうまくリセットできていますか?

どこかに遊びに行ったり、好きなものを大人数で自由に食べて飲んでストレスを発散させることはなかなか難しくなりましたが、空間で感じる香りを演出することで、心のストレスを軽減することができるかもしれません。今回は「香り」がもたらす効果と、初心者でもはじめやすいアロマテラピーをご紹介します。

香りが人の心に与える影響

世の中には様々な種類の香りが存在しますが、リラックスできる香りもあれば、不快に感じる香りもあります。リラックスできると感じるのは、脳が「α(アルファ―)波」を出している状態のときです。

α波は脳波の種類の1つですが、α波が出ている状態の脳には、脳の快楽物質とも呼ばれるベータエンドルフィンというホルモンが分泌されています。これは、心身のストレス軽減を助ける作用があるといわれています。α波が発生する状態による効果としては・・・
・ストレスの鎮静
・脳の活性化を促進
・脳と体を休めてリラックスさせる効果
・体の免疫力を高め病気を予防する効果
などが挙げられています。このようなことから、α波が多く出る状態に誘導しその状態を維持すると、心身ともに良い影響を得られると考えられます。

α波が出ている状態というのは、心身ともにリラックスした状態のときですが、α波に触れてリラックスするのではなく、リラックスしている状態の脳がα波を発します。脳は香りに反応するため、自分がリラックスできる香りや好きな香りを嗅ぐことで、α波を発する状態をつくりあげることができるのです。

だからこそ、自宅などご自身がよくいる空間の香りを演出することで、無意識でもストレスを軽減させることができたり、心と身体に良い影響を与えることができるようになるのですね。

実践!アロマの香りを取り入れよう

1.アロマテラピー

リラックスできる香りとして挙げられるのは、(人によって感じ方は違いますが)淹れたてのコーヒー、食べ物、花や植物、スパイス、エキゾチックな香りなど様々です。その中でも、生活の中に意図的に取り入れるなら「アロマオイル」がオススメです。

アロマとは、芳香・香り・香気という意味で、植物等から発する香りを表します。

アロマオイルには2種類あります。
■エッセンシャルオイル(精油)
自然の植物の草木や花、葉、茎、根、果皮、樹皮など、様々な部分から香りを抽出した天然の植物成分100%の精油。植物の持つ香りの成分が凝縮されており、植物の種類や部位によっては希少で高額。素材によって薬効が得られるものも。

■フレグランスオイル
石油原料から化学的に合成されたものや、精油にアルコールや合成香料などの添加物を加えたもの。比較的低価格で手に入りやすく、香りを楽しむことが目的であり、香りが長持ちしやすいのが特徴。

「アロマテラピー」とは、植物等から採取した香り成分の精油を使った芳香療法のことを指します。アロマテラピーとして使用できるのは、薬効のある天然精油(エッセンシャルオイル)です。1種類の精油の中には通常、数十〜数百以上もの有機化合物が含まれています。それらが組み合わされることで化学反応を起こし、豊富な香りとともに様々な作用をもたらしてくれます。
アロマテラピーでは、オイルの成分に効果があるだけでなく「香りを嗅ぐだけでも効果がある」といわれています。香りがダイレクトに脳に届き、自律神経やホルモンに直接働きかけることで、不調を調整することが期待できます。

2.アロマオイルの使い方

好きなアロマが見つかれば、それを生活に取り入れてみましょう。

<専用アイテムを使うなら・・・>

●アロマキャンドル
ロウソクにアロマが混ざっており、火を灯すことで香りが広がります。

●アロマポット
ポットの上がお皿になっていて、下にキャンドルを設置できるアイテム。水をはったお皿にオイルを垂らし、下からキャンドルの火で温め、香りを広げます。

●アロマランプ
精油皿にオイルを直接垂らし、電球の熱でオイルを温め、香りを広げます。電気を使うので火事の心配がなく、ルームライトとして使えるので一石二鳥。

●アロマストーン
電気も火も使わず、素焼きのストーン本体にオイルを数滴垂らして使用します。

●アロマディフューザー
・リードディフューザー:アロマ液の入ったボトルにスティック(リード)を刺すタイプ。香りの強さもリードの本数で調節ができます。
・電気式ディフューザー:霧状にアロマを散布するタイプ。熱でオイルを温めないのでフレッシュな香りがそのまま楽しめます。

<手軽に楽しむなら・・・>

●香りを浸み込ませて持ち運ぶ
ハンカチやタオル、ティッシュペーパー等にアロマオイルを1~2滴垂らしておけば、好きな香りを持ち歩くことができます。それを枕元に置けば、眠りながらも香りを吸入することができ、睡眠の質向上が期待できます。

●家にあるものでアロマ芳香
コップなどの入れ物に熱いお湯を入れ、アロマオイルを適量垂らします。コップのお湯が蒸発することで、アロマの香りが広がります。数枚重ねたキッチンペーパーを蛇腹型にしてペーパーを半分に折り、コップに立てておけば水の吸い上げ&蒸発力もアップし、香りを長く広げやすくなります。

3.アロマオイル使用の注意点

アロマオイルは香りによって空間を変化させ、心身に良い影響を与えてくれますが、使用時に注意すべき点があります。以下の注意点に気を付けながら生活に取り入れましょう。

1.原液に直接触れない
精油は、植物のエキスを高濃度に抽出してつくられています。自然の植物からつくられているなら安心と思いがちですが、植物の状態では普通に触れることができても、そのエキスを凝縮すると、密度が増し刺激が高まります。原液を皮膚につけたり、口や目に入れてしまうと、精油は皮膚から毛細血管に入り込み、全身を巡り、消化器官や肝臓、腎臓に毒性を及ぼすといわれています。
水などで薄めて使うのであれば化粧水などのスキンケア用品としても使用できたり、アロマウォーターとして飲んだり、ルームスプレーとして有効的に使用できますが、原液を直接皮膚につけることは避けましょう。

2.使用する人
妊娠中の方、既往歴のある方、持病のある方、子ども(特に3歳以下)、お年寄り、皮膚の弱い方は、使用を控えるか、使用量に注意が必要です。アロマを使用する人の健康状態や体質によってもアロマの副作用が起きる可能性もありますので、最初は少ない量から使用をスタートしましょう。

3.保管方法
精油は製造時より成分の変化が始まり、空気に触れることで酸化します。紫外線や温度、湿度にも影響されるので、直射日光を避け冷暗所に保管しましょう。保管容器は遮光性のガラス容器が最適ですが、基本的には購入したときの容器から詰め替えず、キャップをしっかり締めてビンを立てて保管しましょう。

お悩み別!オススメのエッセンシャルオイル

~疲れたとき、リラックスしたいとき~

  • ラベンダー
    フローラル系の穏やかな香りで、鎮静作用と高いリラックス効果があるといわれています。緊張やストレスを和らげ、気分を落ち着かせてくれます。不眠症対策にも人気。
  • オレンジ・スイート
    甘くフルーティな香りです。リラックス効果と適度な高揚作用や浄化作用もあるため、落ち込んだときでも緊張をほぐし、気分を明るくしてくれます。
  • ベルガモット
    グリーンシトラスの甘く爽やかな香りで、柑橘系のフルーティーな香りです。鎮静とリフレッシュ作用が期待でき、リラックスとリフレッシュ、両方の効果を持つといわれています。
  • ローズ
    甘いバラの香りです。強壮とリラックスの作用が期待でき、ストレス緩和に効果的。女性ホルモンに働きかけるので、生理前などで落ち込んだ気分のときにもオススメ。
  • サンダルウッド
    エキゾチックで甘くウッディな香りです。サンダルウッドはお香にも使われており、鎮静作用、精神強壮作用が期待できます。不安な気分を払拭し心安らかにしてくれるともいわれているので瞑想時にオススメ。

~リフレッシュしたいとき、集中力を高めたいとき~

  • レモン
    スカッとした爽やかな香りです。精神強壮作用により気分をリフレッシュし、前向きな気持ちに導いてくれます。また、殺菌作用もあるため、風邪の予防時にもおすすめ。
    ※「光毒性」があるので、日中の使用には注意が必要
  • ローズマリー
    草木のスッキリした香りです。強壮作用が期待でき、記憶力を高めます。血行を促す作用もあるので、疲れた体にも優しく作用してくれそう。
  • ペパーミント
    すっきりとした清涼感のある香りです。消毒作用が期待でき、鼻や喉の通りを良くするといわれています。風邪や花粉症の時期にも大活躍すること間違いなし!また虫が嫌う香りで、蚊やハエなどの虫除けとしても効果的。
  • ユーカリ
    鼻が通るようなシャープな香りです。強力な殺菌作用と抗ウイルス、抗炎症、解熱の作用が期待でき、こちらもペパーミントと同様に鼻や喉の通りを良くしてくれるといわれているので、風邪の予防をはじめ、のどや気管支の炎症改善にオススメ。
  • ティーツリー
    フレッシュで、苦味と甘さが混ざったウッディーな香りです。免疫系を刺激し、抗ウイルス、殺菌、消毒作用が期待できます。鼻や喉の通りが気になるとき、最近ではニキビなどの皮膚トラブルに使われることも多いです。
  • ジュニパーベリー
    スパイシーさの中にほのかな甘さと渋みを感じさせる香りです。浄化作用があるといわれているので、ネガティブな感情やわだかまりを押し流し、冷静な思考力を得ることができそう!また、体を温める作用もあるそうなので、冷え性の方にもおすすめです。

~不安感があるとき、イライラするとき~

  • イランイラン
    フローラルで甘く濃厚な香りです。高い鎮静作用が期待でき、イライラや不安を鎮めて心の安定を導いてくれます。また、皮脂分泌を整える作用もあり、オイルマッサージやスキンケアにも人気。
  • ローマン・カモミール
    甘いりんごのような草の香りです。鎮静と緩和の働きが期待できるので、不安やイライラを取り除いてくれそう。頭痛や筋肉痛、神経痛などの痛みや消化器系の不調を和らげる作用もあります。
  • ゼラニウム
    グリーンフローラルの甘くて強い香りです。精神のバランスを整える働きが期待できるだけでなく、ストレスによってこわばった心をほぐし、不安な気持ちやイライラを鎮めてくれる効果もあります。
  • ジャスミン
    しっとりした濃く甘い花の香りです。高揚と鎮静の作用が期待でき、精神のバランスを保ちたいときにおすすめです。細胞成長の促進作用があるといわれ、しわやたるみなど肌の老化を防ぐ効果や、子宮強壮作用により生理痛やPMSにも有効的です。
  • ネロリ
    ビターオレンジの花から抽出された優雅でフローラルな香りです。不安なときや気分が沈んでいるとき、眠れないときにオススメ。ストレスや不安からくる腹痛や頭痛改善にも効果的。

~ダイエットしたいとき~

  • シトラス
    フレッシュでフルーティーな香りです。シトラスエキスには、中性脂肪の分解を促進する働きがあり、脂肪燃焼効果に加え、食欲を抑制し空腹感を満たす効果やダイエットによるイライラを解消する効果もあるのだそう。
  • グレープフルーツ
    ほどよい苦みを含んだフレッシュで爽やかな香りです。自律神経を整え、食欲を抑えてくれたり、血行やリンパの流れを良くする効果が期待できます。脂肪燃焼やむくみ、セルライトの改善にもオススメ。

より深くアロマを楽しむなら、好きな香りをブレンドして楽しむのもオススメです。香りによって効能が違うので、組み合わせることで相乗効果を生んだり、より多くの効果を期待できますね。精油によって香る時間の長さも違うため、ブレンドすることで香りの変化も楽しめますよ。


アロマテラピーは、昔から民間療法として特に西洋で広がってきたものです。ご自身の悩みや不調と合うアロマが見つかれば、症状が劇的に改善することもあります。直感で好きな香りを選んだり、効能から選ぶなど、自由にアロマ生活を楽しみ、暮らしの中に取り入れてみてくださいね。


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