“営業か?休業か?” コロナ禍の緊急事態宣言で揺れた美容室の今 –CASE8

緊急事態宣言が発令された際、休業要請対象からは除外された美容室。
2020年5月14日に39県で緊急事態宣言は解除となりましたが、休業・短縮営業の影響や引き続きの来店自粛などに悩まされる中、他店の動向等気になるのではないでしょうか。
そこでBionlyでは、美容室へオンラインインタビューを実施。

第8回目は、東京都世田谷区にあるsuns hair&nailオーナースタイリスト松田拓也氏にお話を伺いました。
≪取材実施日:2020年5月13日(水)≫

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CASE8:ヘアサロン『suns hair&nail』

―― 緊急事態宣言の前後で、客足の変化はどのくらいありましたか?

今年の2月5日にお店をオープンして、3月までお客様は一定数いらっしゃってました。それが、緊急事態宣言があって激減しましたね。売上的には2月・3月に比べて4月は4割減でした。

―― やはり大きく減少されたと。他のサロンや世の中の動きなど、情報収集はどのようにされてますか?

実は、お店にはテレビが無いので、緊急事態宣言の中で理美容室が休業要請対象外になったこともお客様からのLINEで知ったんです。それでメッセージを見て、お店の営業後にネットで色々と調べて…といった状況でした。でも、その発表があった当日にもうお客様から数十件ものご連絡をいただいて。「要請対象外だけど大丈夫?」「先に一年分のカット料金払おうか!」「お店にある商品全部送って!」「クラウドファウンディングしようか?」など、サポートの申し出がたくさん。嬉しかったですね。でも、ここは頑張ります!とお伝えしました。

―― すごく素敵なお客様がたくさんいらっしゃるんですね。Sunsさんは営業継続されてますが、その決め手はなんでしょうか?

2月にオープンしてから、2月・3月とそれなりの売上を上げることができました。それというのも、以前在籍していたサロン時代のお客様あってのこと。実際、sunsになってからの新しいお客様は15名いるかいないか、くらいなんです。
その中で、ここで休業してお客様をお待たせしてしまう…と考えた時に、休業して補助や給付金で繋ぐか、営業してお客様の期待にお応えするか、という選択肢になったら、もう後者しかないですよね。

営業形態的には、定休日以外はすべて営業という形をとっています。
ただ、以前より様々な事情でご来店が叶わないお客様を対象とした訪問美容も行っていて、そちらもサロン営業と平行して月十数名ほど対応させていただています。

―― 店舗もそうですが、訪問美容の際もかなり対策に気を使われるのでは?

もちろんそうですね。まずは大前提として自分がコロナに感染しないこと。
訪問美容の際は、必要器具の消毒と、持参したものは必ず全て持ちかえることを徹底しています。
店舗では器具の消毒はもちろん、店内の換気を常時行っています。有難いことに、開業直後で消毒液の在庫が沢山あったので、そこは良かったですね。あとは、お客様を重ねてとらないこと。結構、お客様はここを一番気にされているんですよ。こちらでご予約を受ける際に意図的に時間をずらして案内しています。時間を案内する時に「お客様が重ならないようにしているので~」と説明すると納得していただけますし、そういったところで『松田さんのところなら安心して行けるわ』という声もいただいています。

―― こういった状況の中で、訪問美容の反響はいかがですか?
今もお客様からのお問い合わせはありますが、サロン営業もあるのでやっぱり対応できても月で20件くらいですね。
現状でも、サロンも訪問美容もとなって休みの日も対応するような状態ですし、かなりフットワークが良くないとできないな、と。移動も自転車なので、サロンから片道25分くらいの距離で行っています。
ただ、お客様にはとても喜んでいただけますね。

―― では、ちょっと経営面のお話になりますが、資金面に関しては何か動かれていますでしょうか?

今回、緊急事態宣言の休業要請って理美容室は対象外だったんですが、ネイルサロンは対象に含まれていたじゃないですか。
うちのお店はネイルも併設していて、実際にネイリストが動けずにネイルが休業状態なので、美容室だけだと対象外になる助成金が受けられるかもしれないということで、いま相談しているところです。
融資に関しては、開業の時に補助金が出ることになっているので、それでカバーする感じですかね。
あとは、いま特に集客サイトなどの広告は出していないのですが、こういう状況になって…開業に合わせてやらなくて良かった、とは思っています(笑)

―― それでは、最後に今回の状況を受けての今後の取組みや感じたことを教えてください。

先程お話したように、感染対策としてお客様を重ねて取らない形をとっていますが、コロナが終息した後もプライベートサロンとして、そのままの形を継続していってもいいのでは、と思い始めています。
理由としては、お客様の満足度が高いなというのを感じています。そこは開業前と考えが変わってきて、今回の件で気づいたところです。

とはいえ、オープン直後にこういう状況になってかなりヘコみましたけどね。知恵熱が出て病院へも行きました。

今後としては、やっぱりお客様との関係性があってこそsunsというサロンが成り立っていますので、そこは大切にしていきたい。
お客様にお電話をしても「実は行こうと思ってたのよね~」とその場でご予約をいただいたり、「落ち着きそうなこの日に行くわ」と言ってくださったり。サロンの存在がお客様の頭の中にあるのもうれしいですし、忘れられない美容室になりたいとも思っています。

取材協力店紹介

『suns hair&nail』

【住所】東京都世田谷区北沢2-33-3 2F
【営業時間】東京都世田谷区北沢2-33-3 2F
【定休日】毎週火曜日
【URL】http://www.suns-hair.com/index.html

≪取材実施日:2020年5月13日(水)≫


■ これまでのインタビューはこちら

> CASE7・・・香川県高松市『ROSSO』
> CASE6・・・佐賀県伊万里市『キレイノキセキ』
> CASE5・・・愛知県名古屋市西区『hair salon ahead』


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