my select! -プロのこだわり- vol.2 ≪goen/宮田章宏さん≫

『美容サロンで働く方々のこだわりをとことん知りたい。むしろ語り尽くしてほしい!』そんな編集部の思いを元に、bionly plusでスタートしたこの企画。
第二回目は、鹿児島県鹿児島市のヘアサロンgoen代表の宮田章宏さんです。

ヘアサロン『goen』宮田章宏

「鹿児島の女性を綺麗にしたい。」そして、鹿児島がおしゃれを楽しめる街になり、そこから街を盛り上げたいという
思いからgoenをオープン。
独自の毛髪理論と削ぎに頼らない再現性の高いカットで創られるデザイン、可能な限りダメージをさせない施術、髪質改善提案などが多くの女性から支持を集めている。

 

 

 

お客様の望みを叶える施術とダメージとのギャップ

―― まずは、宮田さんの『こだわり』を教えてください。

とにかく、ダメージレスの施術にこだわっていますね。
そして、このサロンをOPENしてからは、自分だけがダメージレスの施術を出来ても意味がないと考えるようになり、お客様の髪の状態に合わせた放置タイムや巻きのテンション、ロッドの太さ、熱の温度などもとにかくわかりやすく簡単に共有できるように工夫して、スタッフ全員の施術レベルを同じにすることにこだわっています。

―― 何かダメージレスにこだわるきっかけがあったのでしょうか。

自分が横浜の美容室で美容師として働き始めた時に、パーマやストレートパーマを一回でもかけると髪がダメージを受けてしまうのを「どうにかできないか?」と思ったのがケミカルの知識を勉強するきっかけでした。
全力で一生懸命施術して「このお客様のために!」というのを追い求めていたけど結局髪にダメージを与えてしまうというギャップに「なんでだろう…」というシンプルな感情が湧いてきて。
カウンセリングでお客様の声を聞いて、改めてダメージに悲しんでいるということがわかった時に、自分の施術に対して「悪いことをしているのではないか」という気持ちが強くなってしまったんです。

――お客様の望みをかなえるために全力を尽くしているのにダメージしてしまう矛盾…やるせないですね。
それを解決するために学んだケミカルの知識で辿りついた薬剤はどのようにして見つけましたか?

ダメージレスの薬剤に関しては、最終的にディーラーさんからの紹介です。
ただ、そこに至るまでにも先輩美容師さんと薬剤を研究したり、以前使っていたメーカーさんの講習会や勉強会を重ねケミカル知識を習得しました。あとは、髪質改善もプラスするとより良い効果があるということで、そちらの薬剤に関しては、かなりの試供品をウィッグやモデルさんで何度も試しましたね。

―― 具体的にどのくらい試したか覚えていますか…?

どれくらいだったかな…恐らく20種類は試したかも。
メーカー数だとそこまで多くないかもしれませんが、実験回数は本当にたくさん、100回以上はしていますね。

―― 例えば、これまでのお客様で髪のダメージが深刻でパーマ施術をお断りしたことはあるのでしょうか?

そういった場合は、パーマを施術できない理由をきちんと説明したうえで、パーマまでの道のりをプラン立てしてご案内します。「今は無理ですが半年後を目指して頑張りましょう!」と。
お客様はご提案したプランに納得して通ってくださるので、最終的にご来店いただいた方でパーマをかけなかったお客様はゼロです。
そうやってプラン立てをして、どんどん髪の状態が良くなるとお客様の手の感覚も変わってくるというか「最近なんだかパサつくのよ」と。「いやいや、半年前はもっと大変な状態でしたよ!!!」って(笑)髪への感度が高くなる現象が起きるのが面白いです。

―― その変化は美容師冥利につきますね!

本当に、お客様の美意識が高くなっていくのは嬉しいです。
実はパーソナルカラーにも取り組んでいて、スタッフみんなで勉強しています。認定取得済みスタッフも一名いるんですよ。お客様から「自分に似合うものがわからない」といったことをよく相談いただくので、ヘアカラーなど美容師としての提案はもちろん、ファッションやメイクなども、より説得力のあるものをご提供したいという思いから始めました。そして、骨格診断も勉強中です。
いや、本当にすごいんですよ。みんな変わるんですよ。メイクも変わるし似合う色を着るだけで皆さん美人になるんです!
それを見ていると自分も嬉しいし、お客様もウキウキしてくれる。たまに、パーソナルカラーの診断結果を元に「この服かいました!」と着て来てくれたりするのも嬉しいですね(笑)

このシザーは切る時に髪の毛が“逃げない”

―― それでは、ここからはシザーに関してうかがいたいのですが、現在はどちらのものを使われていますか?

シザーは、2丁とも大阪府高槻市にある町工場の栄達さんというところのものを、もう10年以上使用しています。

―― 同じメーカーさんのものを使われているのですね。栄達さんのシザーにはどのように出会ったのでしょうか。

以前勤めていたお店の先輩が使っていたんです。
その時まだ自分はジュニアスタイリストだったので専門学校時代のシザーを使っていたんですが、やっぱり自分のシザーを持ちたかった。探している時に有名なメーカーさんのも見聞きしましたが、やっぱり持った時の感覚ですかね。気になって調べて当時はまだ…mixiの時代だったんですけど(笑)栄達さんのコミュニティページを見たら熱量がすごくて。そこから「先輩が使っていて~」とお問い合わせしてオーダーしました。

―― 決め手となった“感覚”とは?

自分の指の延長かと思うくらいに細かく正確にシザーを操作できるのがすごく良かったんです。切る時に、一切髪の毛が逃げなかったんですよ。どんな状況でハサミを開閉しても思い通りに切れました。
それで、栄達さんで買おうと決めましたね。その時使ったのは先輩のですけど(笑)

―― セニングシザーも栄達さんのですが、そこにもやはりこだわりが?

実際、セニングはシザーが入らないネープや男性のヘアスタイルくらいにしか使わないのですが、17%のものを使っています。
平均は25%~30%、作業効率とかを考えると35%~40%といったものもありますが、あえて作業効率の悪い17%にしています。
ただ、それによってやっぱり細かくデザインを作れるというのと、ラインが出ずにカットできるので、作業効率を落としてでもそこにはこだわっています。
デザインはやっぱり25~30%を使った時に比べてキレイだと思います。時間はかかりますが、効率よりお客様の喜びをとりますね。

―― そんなこだわりのシザーですが、実は他に気になっているものなどありますか?

う~ん…無いですね。他のシザーを見ないくらい栄達さん一筋です。

―― 栄達さんとのいいご関係が見えてきます。

そうですね。「髪が逃げないように」というオーダーをさせていただいたりとか、セニングシザーの研ぎをお願いした際には研ぎのポイントに関してお手紙をいただいたこともあります。

常に誠意をもって対応させていただく。もうこれしかないです。

―― それでは、最後に美容師という職業へのこだわりを教えてください。

常に誠意をもって対応させていただくこと。もうこれしかないです。
全てにおいて、髪質改善はお客様が周りの人に褒められるように、パーマは次の施術、その一年後の施術、三年後、五年後ともっと楽しんでもらえるように、パーソナルカラーは美容室に来ていない時でもテンションが上がるようなサービスの提供をしたいという思いでやっています。自分に似合うものがわかるとそれが自信になりますからね!
シザーやセニングにしても、より質の高いデザインに仕上げるための追求。
あとは、パーマやストレートが取れてしまったというケースも年間何度か発生しますが、お直しも真摯に対応させていただいて、お客様に不満が残らないようにと、美容師としてそして接客業としてこだわり続けています。

『goen』SHOP INFO

【住所】鹿児島県鹿児島市中央町32−47 宮田ビル1F
【営業時間】10:00~20:00 ※受付は19:00まで
【定休日】毎週月曜日(祝祭日の場合営業。翌火曜日休)
【URL】http://goen-kagoshima.shopinfo.jp/