あなたの美容室では『在庫管理のシステム化』していますか?後回しになってしまいがちな在庫管理ですが、POSシステムを導入しているなら、在庫管理を連携させれば想像以上に日々の作業負担や在庫管理の手間が解消されます。今回は、Bionlyの在庫管理機能のメリットや使い方をご紹介します。
目次
美容室での在庫管理は、なぜ必要なの?
在庫管理をシステム化するべき理由
まず美容室における在庫とは、どんなものがあるでしょうか?
それは店販商品をはじめ、カラー剤やパーマ剤などの薬剤、シャンプーなど施術で利用するものも含まれます。「美容室の在庫はお金だ」と言われていますが、仕入れた商材は、販売したり施術で利用すれば売上=お金になります。しかし、売上に利用できなければ、仕入れた金額の採算はとれないことになってしまいます。つまり、その点に関しては赤字です。
美容室で在庫管理ができていないと「決算時期に棚卸をしたら、予想よりも利益が少なかった」という事態も招きます。それを防ぐためにも仕入と出庫を管理することは、美容室の経営状況を正確に把握するためには必要なことです。そして、確定申告をするうえでも仕入れと在庫数の確認は必須ですが、年末にまとめて帳簿を整え合わせようと思うと、だいたい数字が合わなかったりして大変な作業になってしまいます。こまめに管理しておけば慌てずに済みますが、この「こまめな在庫管理」が面倒だとつい後回しになってしまいますよね。
美容室で在庫管理をシステム化し普段使っているPOSシステムと連動させることで、入庫や出庫の動きの把握がとても楽になります。そして在庫管理がきちんとできていると、常に美容室の正確な収支の把握ができるようになるため、経営計画を進める中で計画上から外れた場合、修正するタイミングに早く気付けるようにもなり、的確な判断をするのにも役立ちます。
Bionlyの在庫管理機能とは?
美容室専門iPad型POSレジシステム『Bionly』の在庫管理機能は、サービスの標準機能です。月々のご利用料金内に含まれるので、在庫管理をはじめたいと思ったら追加料金の発生はせず、すぐに利用を開始できます。
【Bionlyの在庫管理のはじめ方】
在庫管理をはじめるためには、機能を有効にし、仕入先や在庫設定などいくつかの設定が必要です。
なお、もともとBionlyで店販の登録をしてあれば、再登録の必要はありません。
【Bionly『在庫管理機能』で、できること】
- 入庫、出庫
- 返品
- 在庫一覧、履歴確認
- 棚卸、棚卸履歴確認
- 店販メニューごとの発注点(※在庫数がその数量以下になったときに発注する、と予め決めておく在庫定数)の登録
等が行えます。
【会計との連携】
- BionlyアプリおよびWeb会計で店販を通常会計した場合、店販情報とその店販情報に紐づく在庫情報とが連動し、登録している在庫数が減ります。会計をすると、在庫管理側では自動的に出庫します。
- Bionlyで店販を会計すると、登録済みの理論在庫から出庫されたり、棚卸で実在庫と理論在庫の確認や照らし合わせをすることができます。
その他、店販の単品販売はもちろん、サロンの好きな組み合わせでセットとして販売するセット販売にも対応しており、在庫の増減が自動で行われます。
Bionlyの在庫管理機能を使用すると得られるメリット
在庫管理のメリット1:美容室の在庫を把握できるようになると、ムダが減る
「適正在庫」という言葉があります。美容室の規模や毎月のお客様数などによって変わってきますが、多すぎず少なすぎない数を保つことが適正であると言えます。では、美容室で過剰な在庫を抱えるとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
<美容室で過剰在庫を持つと生まれるデメリット>
(1)収益悪化のリスク
美容室に在庫が無いと、いざお客様に販売したいときに商品が無くて販売または施術ができず、販売機会の損失につながってしまいます。このような心配から「多めの在庫を。」と考えてしまいますが、過剰な在庫確保にも注意が必要です。
美容室の在庫数が多いということは、仕入れはしているので支出された金額がある中、それを運用できずお金にならないものが残っているという状態です。美容室の在庫が多すぎると、売上を上げても思うような利益が出ないという事態を招きます。
また美容室で扱う商材は消費期限が長いものが多いかもしれませんが、それでもやはり常に新しいものである方が商品の質は高いでしょう。メーカー側で商品がリニューアルされるときでも、在庫数を多く抱えすぎていると、廃棄するか使い切るかという選択に迫られますが、廃棄するということは、仕入れたものをお金に変えず捨てることになります。使い切る場合でも、在庫が多いと美容室ではすぐにリニューアルできず、旧式を続けなければならないことも起こりえます。
さらに、美容室の在庫数が多いと、保管する場所も広く確保する必要が出てきます。商材自体の整理や管理はどうしてもアナログに手作業ですることになるので、その分、作業の時間も掛かることになります。空間も時間も有効に使いたいものですね。
(2)キャッシュフローの減少
美容室の在庫は、資産がお金から商材へと形を変えたものです。そのため「自由に使えるお金が減る」ということになります。それはつまりキャッシュフローが減少し、サロンの資金繰りを圧迫してしまう可能性も生みます。
現金として持っていれば流動性が高く運用しやすい状態ですが、在庫として資本を固定化してしまうと、その資本からの利益率は販売しない限りゼロとなります。
さらに在庫の安心感から、最小の在庫で最適な運用をしようという意欲を低減させることにもなりかねません。前向きな経営と美容室の運営は、効率的な考えと常に改善する意識が重要ですが、過剰在庫をつくることで保守的な考えになってしまう可能性もあるのです。
美容室経営の維持と拡大を進めるには、ある程度の在庫を戦略的にもち、方針を明確に決めたうえで、売上と利益の増加を図ることが必要です。
在庫管理のメリット2:棚卸作業が楽になる
棚卸作業といえば、12月31日現在の美容商材、店販商品などの数を実数と合わせる作業です。これは事業者の所得税確定申告をするために必要です。
<確定申告での節税対策>
確定申告で節税効果が高い特別控除を受けるには、在庫の棚卸資産を把握することは必須項目です。売上・仕入・経費だけでなく、期末の在庫も利益の計算に関わり、税金にも影響します。期末の在庫がどれだけ残っているのかで、売上原価が変わり、利益も変わり、それが最終的には税金の額にも影響を与えます。期末の在庫の数を操作することで、税金を安くするために利益を小さくしたりするような操作が可能です。
ちなみに棚卸商品の原則の評価方法は、「最終仕入原価法(最も期末に近い仕入れ時の商品単価を使って、棚卸の計算をする方法)」です。ただし、あらかじめ税務署に申請書を出すことで、別の評価方法を採用することができます。その際、一番節税になるのが「低価法(仕入単価と年末の時価のどちらか低い価格を使って、棚卸の計算をする方法)です。低価法を使ったほうが最終仕入原価法による計算よりも利益を低くできる可能性が高いため、節税のポイントとなります。※低価法は、青色申告のみ認められます
<売上純利益の計算方法>
1年間の正確な利益を計算するためには、棚卸高を計算することが必要です。
売上原価=期首棚卸高+当年仕入高-期末棚卸高
売上総利益=売上高-売上原価
このように、売上に対応する売上原価を把握するために棚卸を行いますが、売れ残った在庫を売上原価に入れないために在庫の金額を求めて、それを売上原価から除きます。
なお、在庫の金額は利益や税金額に大きく影響するので、税務調査の対象になりやすい項目でもあります。そのため、税務調査で在庫となるべき商品が売上原価に含まれているのが見つかると、経費が多すぎるということでペナルティを受けることになり、注意が必要です。
<Bionlyの棚卸>
取り扱い商品が多いと在庫の棚卸作業の手間も時間も掛かりますが、正しい損益を把握するには棚卸しは重要な作業です。
Bionlyの棚卸では「実在庫」と「理論在庫」の差異を簡単に把握することができます。
- 実在庫:美容室に実際に存在する「売る事が可能」な商品の在庫
- 理論在庫:入出庫データや伝票で処理されたシステム上の在庫
▼棚卸ステップ
(1)店販メニュー選択orバーコードを読み取る
・店販メニュー選択する場合
Bionlyに単品として登録されている店販のリストが表示されるので、棚卸したい店販を選択する
・バーコードを読み取る場合
事前の商品登録の段階で、商材の商品バーコードを登録しておきます。カメラ機能付きスマートフォンやタブレットのカメラでバーコードを読み取ることができます。
(2)個数を入力
美容室に実際にある商品を数え、実在庫の個数を入力します。
(3)結果確認
入庫している全ての商品の実在庫の個数を入力したら、差異を確認します。
Bionlyでは、美容室にある膨大な数の商品を確認する棚卸作業を効率化します。棚卸履歴一覧では、期間や担当者、備考に応じて棚卸履歴を確認でき、CSV出力も可能です。
<導入事例サロンの紹介>
Bionlyで在庫管理を利用されているサロン様のお声をご紹介します。
▼Beauty Studio HERS様
https://bionly.jp/voice/beautystudiohers/
在庫管理のメリット3:EC販売も可能になる
Bionlyでは、EC販売も可能です。こちらもなんと、標準サービスで追加料金をかけずにすぐにショップ開設&商品販売をスタートすることができます。
『BionlyサロンEC』は、誰もが見られる一般的なECサービスのようなものではなく、美容室に来店されBionlyに顧客登録されているお客様のみを対象としたサービスです。顧客専用アプリ『CHEERBE(チアビー)』上での販売に限られるため、美容室専売商品も取り扱い可能となります。
お客様自身にアプリをインストールしていただく必要はありますが、CHEERBEはアプリで簡単に予約が取れたり、ご自身の施術履歴が見返せたり、サロンとのコミュニケーションもチャットで気軽にできる、といったメリットもあります。
お客様は店舗に足を運ばなくても美容室の商品を購入できるので、商品の利用継続率を上げることができます。アプリにてお客様個別に店販商品をおススメできる機能もあるので、美容室へ来店されていないときでもお客様へのコミュニケーションとして積極的なアクションを起こすこともできます。
BionlyサロンECのポイントは、
(1)顧客管理と連携できる!
お客様の購入履歴が顧客情報、電子カルテと紐付くことにより、お客様がいつどの商品をどんな手段で購入したのかがすぐに確認できます。
(2)集計機能と連携できる!
他のECツールを使用していると、売上集計を行う際は別々に計算しなければなりませんが、BionlyのサロンEC機能を使用すればその必要は一切なし。集計メニューからひと目でジャンルごとの売上額を確認できます。
(3)在庫管理と連携できる!
お客様から注文が入った際、在庫管理機能に店販の在庫を登録しておくことで、発送時に在庫数も減る仕組みになっています。連携により発注ミスや在庫切れを事前に防ぐことができます。
▼サービスの詳細は、こちらをご参照ください。
【アプリでいつでも店販販売】POSレジ連動で管理もカンタンなBionlyの『サロンEC』をはじめよう!
https://bionly.jp/bionly-plus/?p=5132
BionlyのサロンECと在庫管理が連動することで、EC販売も行いやすくなります。サロンECでの販売は、お客様から注文が入り発送処理を行ったタイミングで在庫数が減る仕組みになっています。在庫管理機能と連携することで、サロン全体の在庫として一括管理できるため、発注漏れ等による在庫切れを防ぎ、店頭販売&EC販売どちらの機会の損失も防ぐことができます。
『Bionly』で在庫管理をしているサロン様の声
在庫管理システムの利用で業務負担を軽減
以前は仕入単価をまず引っ張ってきて、その商品の在庫数を調べて、 それを全部データに落とし込んで…
と集計を取っていたのが、今はシステムに入って在庫管理のボタンを押してデータをダウンロード。 そこで計算をコンピュータに入れるだけで終わっているので業務負担を軽減できました。
在庫管理機能で月末の棚卸もとても楽になりました!
商品の仕入れ時のタイミングでメーカーさんのセールの時に大量に仕入れてしまいがちなのですが、品質の劣化があったり在庫がなくなる前にリニューアルがかかってしまったり…
ということもあり実際に売れる数での仕入れが「経営」していく上で必要不可欠です。 在庫を過剰に持ちすぎないようにするためにも、集計機能と在庫管理機能は経営の部分でとても活用しています。月末の棚卸もとても楽になりました!
予約管理だけではなく在庫管理・ECまですべて網羅していて驚き
時代に合わせて機能がどんどんアップデートされているのがすごくいい なって思います。
在庫管理だったりECだったりそこまでできるんだ!って。Bionlyひとつで予約から在庫管理、お客様への情報発信まですべて網羅されているのですごく使いやすいのが魅力ですね。
面倒な作業が時短&効率UPできるPOSレジでの在庫管理のコツまとめ
商材の在庫管理と実在庫&理論在庫の差異の確認は、正確な利益の把握のためにも年末だけでなく毎月定期的に行うのがオススメです。一つ一つ計算するのは面倒ですが、システムを利用すれば自動で理論在庫を明記してくれるので、誤りを見つけるのも随分楽になります。溜め込まずにこまめな在庫のチェックをすることで、最終的な手間と負担が大きく軽減します。是非ご利用くださいね。
『Bionly』POSレジに関するご相談・お問い合わせ
美容室・美容サロンへのPOSレジシステム新規導入および他社からのお乗り換え等の各種ご相談など、Bionlyへお気軽にお問い合わせください。皆様のサロン運営における課題を伺ったうえで最適なご提案をさせていただきます。
動画で見る『ipad専用POSレジBionly(ビオンリー)
【美容室お役立ちリンク】
・厚生労働省/美容業 統計情報
・厚生労働省/生活衛生関係施設数(美容所・理容所など)の年次推移
・経済産業省/理美容業分析記事一覧
・J-Net 21/独立行政法人中小企業基盤整備機構・美容院
・一般社団法人/日本美容協会
・東京都美容生活衛生同業組合
・日本政策金融公庫/美容業創業の手引き